診療・治療ご案内
歯周病の検査と治療-大切な歯を失わないために
歯周病になる要因
ふだんから歯みがきやマウス・ウォッシュを欠かさず、気を配っている方でも、歯周病にかかることがあります。歯周病には以下にあげるようなもさまざまな要因があるからです。
プラーク(歯垢)
プラーク(歯垢)
プラーク(歯垢)は、口の中の細菌に食べカスが付着してできる塊(バイオフィルム)で、歯周病の病原菌です。食後の正しい歯みがきと、年2~3回当院にて歯垢除去(PMTCやスケーリング)することで、歯周病になるリスクはかなり減らすことができます。
なお、プラークは特に糖分を含む食物の食べカスにからできやすく、むし歯の原因にもなります。
歯石
歯石は下前歯の裏側、上奥歯の外側に付着しやすいです
歯石は、プラークが唾液中に含まれるカルシウムによって石灰化し固くなったもので、同じく歯周病源です。下前歯の裏側、上奥歯の外側に付着しやすく非常に固いため、歯みがきでは取り除けません。
当院にご来院いただけば、専用器具を使って除去(スケーリングやルートプレーニング)いたします。
喫煙
タバコに含まれるニコチンは歯ぐきの血流を低下させ、唾液の分泌を阻害したり、身体の抵抗力を下げるため、歯周病菌の活動を活発にします。
喫煙者はタバコを喫わない方より2~6倍歯周病になりやすいと言われています。また、喫煙者の歯周病は進行が早く治りにくい傾向もあります。
歯並び
歯並びのよくない方は、いくら丁寧に歯みがきしてもプラークが落とせず、歯石も溜まりやすいため、歯周病になるリスクが高くなってしまいます。
当院では、歯間ブラシを使うなど、歯並びに合ったブラッシング指導をいたします。また、必要な場合は歯列矯正もいたします。
「詰め物」や「被せ物」の不適合
むし歯などの治療で「詰め物(充填)」や「被せ物(銀歯など)」をした場合、大きさや隣接する歯の高さと合っていないと、段差や隙間に歯周病菌のプラークが付着しやすくなり、歯周病にかかります。
「被せ物」は時間の経過や身体の変化によって合わなくなってくることもあります。当院で治療した方はもちろん、他の歯科医院で治療された場合でも調整しますから、ご遠慮なく申し出てください。
感染
歯周病は感染症ですから、ご家族や恋人などが歯周病の場合、歯ブラシやうがい用カップ・箸・食器の共用や口と口のキスなどが原因で、歯周病になることがあります。特に歯周病のお母さんは、乳幼児への食事の口移しなどは避けなければいけません。
ストレス、疲労
ストレスや疲労は、身体の抵抗力・免疫力を低下させ、歯周病にも感染しやすくなります。
慢性疾患
慢性疾患の中でも糖尿病は、特に歯周病との因果関係が指摘されています。糖尿病になると身体の抵抗力が下がり、細菌に感染しやすくなるためです。また、糖尿病になると唾液の分泌量が少なくなるため、口の中の細菌を洗い流す力弱くなることも、歯周病にかかりやすくなる原因とされています。
その他
歯周病の直接的な原因ではないですが、「歯ぎしり」をする人が歯周病にかかると、進行を早めます。「歯ぎしり」は、歯だけでなく歯ぐき(歯肉)など歯の周りにも強い力が加わるため、歯肉の炎症をひどくしたり、場合によっては歯を支えている歯槽骨までを破壊してしまいます。